EGOISTIC狂愛デジャ･ビュ【白魔編】

「良いだろう。もしそんな日が訪れたなら受け入れてやる」

人間は嫌いだが生まれてくる子は闇人。

養子をもらうという選択肢も頭の片隅で考えていた氷河は、白魔の提案を意外にもすんなりと受け入れた。


「ところで先程、この屋敷の主だというちょっと言動の理解し難い男が来たんだが…」

「ああ…あいつね」

ランベルトだろうことがすぐにわかり、呆れ顔になる白魔。

「自己紹介をしたら俺のことをアイス・リヴァーと呼び始めて疑問に思った。あれは俺の名前の英語呼びか？それならば氷河という意味のグレイシャーの方が正しいと思うんだが」

「僕に言わないで本人に言いなよ。そういうことはさ」

「食事に招かれた。行くべきだろうか」

「好きにしたら？」

興味なさげに言ってから白魔は扉に向かった。

「さて、僕はそろそろ可愛い奥さんを起こしに行こうかな」