EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】


 白魔が行ってしまったので、これはチャンス。

そう考えた小鳥は早速自分の下着を洗濯し始めた。


(白魔さんが傍にいると恥ずかしいもんね)


引っ付き虫が戻って来る前にできることは終わらせてしまおう。

次は何をしようか考えていた時、ふと小鳥は客室のことを思い出した。


(そういえばランランさんが泊まってる部屋、いつもは使われてないから掃除してないんだけど…)


埃っぽくはないだろうか。


(後で掃除しに行こうかな)


お客様には快適に過ごしてもらいたい。

そんな小鳥の優しい心遣いが一時間後、彼女をランベルトの部屋へと向かわせた。



コンコン――とノックをしてから客室の扉をそっと開ける。

「失礼します…」

中は真っ暗で人の気配はなかった。


(まだランランさん戻って来てないみたい)


なら今のうち、ササッと掃除してしまおう。

小鳥がハタキを片手にパチッと部屋の電気をつけた時だった。

視界の端っこに茶色のクネクネを捉えた。


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