EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】


†††


「ん、うぅ……」

ぼやけ始めた夢の中で、ちょっと息苦しいなと思った瞬間、小鳥は目が覚めた。


(あ、れ……?ここ、は……)


柩の中である。

そしてルカにギュッと抱き締められている。


(えっ…………る、ルカくん!?)


眠りにつく前の出来事を思い出し、小鳥の体はカッと熱くなった。


(そうだ!私、ルカくんと一緒に、ルカくんの柩ベッドで……!で、でも、なんで抱き締められてるの!?)


ドキドキと、寝起きに激しさを増す鼓動。

小鳥はルカの腕の中で緊張して、カチンコチンに固まってしまった。


(ど、どうしよう……)


起きたいが起きれないこの状況。

耳元ではすうすうと安らかなルカの寝息が聞こえる。

「ルカくん……」

起こすつもりではなく、何となく呼んでみた。

すると、もぞもぞ。

ルカの体がゆっくりと動き出す。

「っ、んん……なんか、めっちゃいい匂い……」

まだ眠そうな声が小鳥の耳をくすぐった。

「小鳥の……匂、い……?」

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