EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】
運命のセンタク


†††




「私は……カロンさんがいいです」

思い切って言った瞬間、カロンがキラリと目を輝かせた。

そして、嬉しそうな顔で小鳥の頭を撫でる。

「いい子いい子」

「か、カロンさん…?」

それから隣にいる小鳥をギューッと抱きしめると、カロンは周りを威嚇し始めた。

「この小動物は今から俺のだから。イジメめんじゃねーぞ」

「カロンこそ、暴走してイジメんなよ?小鳥のこと」

ルカが心配して忠告するも、カロンは胸を張ってこう答える。

「俺は溺愛担当なの。この中で俺が一番優しいだろ?イジメるとか有り得ない」

この主張に対し一同、呆れ顔。

代表して白魔が思うことを述べた。

「カロンてさ、無自覚にドSだよね。そういう奴に限って鬼畜度合いがハンパなかったりするんだよ。嗚呼、可哀相な僕のプリマドンナ…。ねえ、今ならまだ考え直せるよ?どう?こんな奴やめて僕に――」

「俺のペットに悪質な勧誘するな。お断り」

小鳥に迫ろうとした白魔を足で軽く蹴りつけて、カロンはひょいと小鳥の身体を肩に担ぎ上げた。

「きゃ!?おろして下さい!カロンさん!」

小鳥の叫びを丸無視してソファーから立ち上がるカロン。

「てことで、親父。俺が小動物の飼い主兼ご主人様だから」

「いや待て、なんか違うぞカロン。ボディーガード兼フィアンセだ!わかっているかい?」

「ほいほい。わーってるって」


何とも不安要素たっぷりな会話に小鳥がちょっぴり後悔したのは言うまでもない。







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