EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】
2
†††
カロンのペット部屋に引っ越すこととなった小鳥はその日、当然その部屋にある白い柩で眠った。
「ん……」
そして、翌日。
彼女は息苦しさを感じて目を覚ました。
(なんだか…重い…)
ボンヤリしつつ瞼を上げてみると、視界は真っ暗闇。
「え…?あれ?」
なんだか嫌な予感がして手を上に伸ばしてみると、ゴンと音を立てて壁にぶつかった。
(柩のフタが閉まってる…!)
いつも小鳥は柩の蓋を開けたまま眠る。
昨日も開けっ放しで就寝したはずなのだが、どうしたことか。
「どうしよう…!どうやって開ければ…」
パニックになっているとすぐ横から穏やかな寝息が聞こえてきた。
「え…?」
まさかと思い隣を見れば、闇に慣れてきた視界にスヤスヤと眠るカロンが映った。
「あ…えっ……カロンさん!?」