EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】

「古文と現代文の単位。俺達去年、落としたよな。二度はさすがに落とせない」

「あれはあのテストが悪い。なーにが百人一首を一から百まで全部書けだ。覚えてるわけねーだろ。常識的に考えて」

「お前が常識的とか言うなよ!一番遠いんだから!」

目の前のソファーに座っているルカと隣のカロンを交互に見てから小鳥はルカに問い掛けた。

「それは古文のテスト、なんですか?」

「うん。現代文は人間と闇人の恋物語が出たんだけど…」

「あのA子はゼッテー好きな奴を監禁したい願望があったぜ。野郎はA子の欲望から逃れるために斧を隠し持ってたはずだ。それを考えて答えると解答はああなるわ。0点とかマジふざけてる」

「いや、B太郎が二重人格なんだよ。だから三角関係の三つ巴が正解だと思って俺は」

「……すみません…どんな内容かサッパリなのですが…」

小鳥が申し訳なさそうに首を捻っていると、一人掛けの椅子で読書をしていたオーレリアンがバンッと音を立てて本を閉じた。

「ハッ、馬鹿じゃない?深読みしすぎ。というか、あの反吐が出るほど甘ったるい純愛小説読んでよくそんな殺伐とした解答が頭に浮かぶよね。まともな恋愛経験がない証拠」


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