EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】
†††
屋敷を出て、人間居住区に移った二人。
すぐ子供に恵まれ、小鳥は専業主婦に。
カロンはなんとか学校を卒業した後、アイドルの仕事を続けていた。
「あ、またパパがでてる~」
自宅の居間にて。
娘の優姫(ゆうき)がテレビを指差して小鳥の服を引っ張る。
「パパまだかえってこないの?」
「もうすぐ帰ってくるよ」
月日が経つのは早いもので、今日は愛娘の五歳の誕生日だ。
「まだかな、まだかな。はやくケーキがたべたいな~」
闇人なのでカロンと同じく基本的に血液しか飲まない優姫だが、たまに小鳥と一緒にお菓子を食べたりする。
今日は誕生日なので小鳥がケーキを作ってあげた。
――ピ~ンポ~ンッ
唐突に玄関のチャイムが鳴った。
「パパかな!?」
「うーん…」
普段、カロンはチャイムを鳴らさないので首を傾げる小鳥。
(お客さん…?)
玄関に出てみると、そこには――。