EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】
だいたい、子供も遊ぶ射的ゲームに実銃など、人間の世界では有り得ない。
「なんで本物を使ってるんですか?危ないです!」
「玩具だとスリルがなくてつまらないから、かな?」
「スリルより安全性をですね…!」
静理に文句をぶつけていたら、いつの間にかフェオドールが銃を構えていた。
「……パンダのぬいぐるみは、右目」
瞬間、弾が飛んだ。
軽い音が響き、的が撃ち抜かれる。
「おお!右目に命中です!おめでとうございます!さ、景品はこちらですよ」
店主がフェオドールに例のぬいぐるみを手渡した。
アッサリ目当ての景品を獲得したフェオドールに小鳥は小さく拍手を送る。
「フェオさん、スゴイですね!射的が得意だったなんて意外です」
「このゲームは昔からやっていたからな。オーレリアンが好きで、よく付き合わされた」
フッと微笑み、カロンにぬいぐるみを差し出す。
「ほら、これでいいか」
「くれるの…?」
「ああ」
「ありがとう…!」
オーレリアンに負けず劣らずの天使な笑顔でお礼を述べる。
よっぽど嬉しかったのか、カロンはパンダをギューギュー抱きしめた。
「男のくせにぬいぐるみとか…」
「白魔、そういうことは俺達がとやかく言うべきじゃないよ。カロンにも色々あるようだしね」
静理の忠告に白魔は軽い溜息をついたのだった。