俺のSPはくの一女子高校生

感情が顔に出やすいのは知ってるけど、猿飛に指摘されっとなんか腹立つ。

そんな俺に気付いているか否か、猿飛は馬鹿にしたような笑みを変えない。


「私は猿飛一族という忍びの者です」

「忍び?」


忍びって、忍者のことか?

この21世紀の時代に忍者?


「はっ、まさ」

「まさか忍なんていないとお思いですか?何を根拠におっしゃるのです?」


う゛っ……。確かに忍者がいないなんて根拠はねえけど。


「フフッ。忍びなら私の他に貴方の前にいるではないですか。ねえ、風魔 楓さん」

「楓……?」


意外な名前に俺は前に立つ楓を見る。

楓は俺を守るように立つだけで何も言わない。
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