俺のSPはくの一女子高校生

布団の近くに座ると、朔は半身を起してジッと見てくる。


「あのね……とても大切な話があるの。わたしの話……。聞いてくれる?」

「うん、聞くよ」


朔は座り直すと真っ直ぐ私を見てくる。

一つ息を吐くと、私はポツリポツリと語りだした。


「私の先祖は風魔一族っていう忍びの家系なの。忍びは普通の人よりも身体能力と五感が優れていて、風魔一族はその中でも特に優れていたんだって。

だから風魔一族は優れた能力を生かして、ずっと昔から暗殺とかを稼業にしていたらしいの。

そんな人の命を奪う仕事をしていたのが原因だと思うんだけど、ある日突然、風魔一族の抹消が命じられた」


本当に突然の出来事だった。

まだわたしが3歳か4歳か。とにかく小さい頃だ。

昼間に友達と沢山遊んでクタクタになって部屋で眠っていると、空気を揺らすような銃声が辺りに響いた。
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