背中合わせの恋

ざっと全体に視線を向けると親に連れてこられたであろう同世代の女性から突き刺さるような視線を浴びせられた


悪意を全面的に見せてくる女性達に辟易しつつも壇上に立つ以上愛想笑いを浮かべた


「只今ご紹介にあずかりました結城夏哉です。今回、私共の婚約パーティーにご臨席賜りまして誠にありがとうございます。隣にいらっしゃる神崎凛さんのことは『非の打ち所のない完璧な女性』との評判で、そんな彼女に昔からあこがれや尊敬の念を抱いておりました。

そんな素晴らしい彼女と婚約し、将来を共に出来ると父から聞かされた時は信じられない気持ちでいっぱいでしたが、それ以上に嬉しさもあり、彼女に見合う自分になれるよう努力する所存です。

高等学校を卒業したばかりでまだまだ未熟ですが、二人で力を合わせて頑張りたいと思いますので温かく見守っていただけると幸いです」


用意されていたであろう台本をスムーズに読み上げた結城夏哉に感嘆の声が上がった


祖父、父も満足げだ


さすが結城家とでもいうべきか・・・



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