すでに恋は始まっていた
「カーネーション君…」


「泣かないで。君の笑顔を守るために僕はいるんだから」


そう言って優しく頭を撫でてくれる。


なぜだか安心できて、涙なんて引っ込んでしまった。


「ねぇ、みんなはどこなの?どうして消えちゃったの?」


すると、少し悲しそうな顔をした。


「ここは君の夢の中。さっきのは、君の理想の世界を君自身が作り出していただけなんだよ」


「え…?」

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