すでに恋は始まっていた
「あんた、なにしに来たの?私達の時間をあんまり邪魔しないでくれる?」


泉が少し怒り気味に言った。


泉も女子からの視線を感じ取ってくれたみたい。


だけど泉の言葉で疾斗を の表情も一変した。


「ああ?お前、この俺にその口のきき方。度胸あんじゃねーか」


なんの地位もないと思っている泉の言い方に少し怒っているみたい。


(でた〜。完全上から目線)


「あんたこそ。この私に向かって喧嘩売るなんて、いい度胸じゃない」


(あら、こっちも上から目線…)


「あ?お前がなんだってんだよ。もう1人のレトワール1位だとでも言うのかよ」


疾斗に権力で釣り合うのはもう1人のレトワール1位くらいだと思っているから、完全に勝ち誇った顔。


泉がこのことお父さんに言ったら疾斗、どうなっちゃうんだろう…。


さすがに泉でもそんなことしないってわかってるけどね!


「まぁ…近すぎず遠すぎずってことろね」


予想外の泉の返答に周りや疾斗よりも私が驚く。


(え⁉︎ちょっと待って!そこは否定しないと!)

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