強引上司の恋の手ほどき
「お前の全部、もらうつもりだけど。いいんだな?」

いつもは強引に物事を進める課長が、私の気持ち一つ筒確認してくれるのが嬉しい。

私はそんな彼に、そんな彼だからこそ愛されたくて、コクンと頷いた。

彼の大きな手が、私の髪を優しく撫でた。何度か触れられたことがあるけれどそのどれとも違う。

両掌私の顔を包み込むようにして、優しく上を向かせると甘い笑顔を私に向けてくれた。その顔が私の緊張をとかしてくれる。

思わず私もつられて笑顔になる。そしてお互い笑顔のままキスを交わした。

チュ、チュっと触れあうだけのキスが気持ち良くて体の力も抜けていく。時々目尻や耳にもキスされると、くすぐったくて肩をすくめる。そうすると、今度は唇にクラクラするようなキスを落とされて、私は完全に課長の与えてくれる刺激に翻弄されていた。

角度を変えて何度もキスを落とされる。薄く開いた私の唇の間から課長の暖かい舌が侵入してきた。私の狭い口の中で隠れていた舌はあっという間に捉えられてしまった。

キスは初めてじゃない。だけど、こんなふうに脳内までしびれるような感覚ははじめてだっった。
< 156 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop