動き出した、君の夏
「げ」
『ゆっ、夕っ』
「悪りぃ、邪魔しちゃった?」
「ん?別に大丈夫だぜ?」

バットを肩にとん。と置いて笑顔で言った


「…じゃ、あたしは先に帰るんで」
『えっ?ちょっ、待っ』
「じゃーな千夏!村松!!」
「おー!じゃーなっ^^」
『待っ…瑞希ーっ!!』

あたしの叫びも無視して
大会並のスピードで瑞希は駅に走り去っていった

「…狩野、どーしたんだ?」
『えっ!?いやっ…えーと…』

気を…利かせてくれたんだよ…
気付かないんだ…やっぱThe天然…
まぁ、気付かれたら恥ずかしくて死にそうだから、それでいいんだけどね

「…ま、いーやっ。三村、帰るか?」
『えっ?…見てても、いい、かな…?』

瑞希が、気を利かせてくれたわけだし…
でも、拒否られたらどうしよう;

「何でだよ?」
『ぇえッ!?それは…野球…好き…だし…』
「だし?」

そ、そこを付いてくるかっ!!;
その夕の表情が楽しんでるように見えるのは、幻覚?
…いやっ!天然の夕がそんな黒い考え…

『そ、それはその…えーっと…?』
「ハハっ。おもしれぇのな三村(笑」
『そ、そうかなっ…?』

やっぱり!
ちょっとだけ黒い!!
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