新選組と最強子供剣士
僕のいるところから、芹沢さんの姿はすぐにとらえられた。


近くに新見さんって人もいるな。


あと1人‥‥‥誰だろ?


芹沢派の人間かな。


芹沢さんは店で怒鳴り散らし、新見さんは辺りに睨みをきかしている。


もう1人の男はオロオロとしていた。


さて、僕としても、これ以上新選組の評価を下げさせられたら困るんだよね。


新選組で預かられていること、知ってる人はいるにはいるし。


どうしたもんか‥‥‥‥


パチッ


あ、やべ。


考えていると、新見さんと目がバッチリとあってしまった。


あ~やっちゃった。


引き返すっていう選択肢が消えた。


僕に気づいた新見さんは、芹沢さんに耳打ちをする。


僕はその間に屋根の上から降りた。


うん、しばらくここから様子を見よう。


「きゃあ!」


「おいお前、今夜付き合ってくれたら許してやるよ」


うわぁゲスだ。


店主さんと芹沢さんが揉めていると、新見さんがお店の娘さんに手を出した。


うん、これ以上は無理!


僕は気配を消し、新見さんと娘さんの間に入った。


「いよっ!ほいっ!」


「ぐッ!」


それから新見さんの顎を蹴り上げ、続けて回し蹴りを繰り出した。


見事にクリーンヒットし、新見さんは地面にアホ面で倒れ込む。
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