新選組と最強子供剣士
金田さんと別れ、僕は小さく溜め息をついた。


あーあ、江戸って不便だなぁ。


探すのも行き当たりばったりだし。


ネットとか使いたい‥‥‥‥


「!?」


考えこんでいると、不意に斎藤さんの雰囲気が鋭くなった。


「?」


「さ、斎藤さん、どうかしたの?」


僕とお梅さんは?を浮かべる。


斎藤さんは真っ直ぐとどこかを見ていた。


「お梅さん、剣壱を頼みます」


「え?」


「剣壱、すまないが、屯所に帰っていてくれないか?」


「?」


「すまない」


それだけ言うと、斎藤さんは走ってどこかに行ってしまった。


なんか、めっちゃ急いでたような?


返事聞いてないのに‥‥‥‥


誰か見つけたとかかな?


‥‥‥‥まぁいっか。


「剣ちゃん」


「なに?」


「ちょっと一緒にお散歩でもする?」


「うん!」


屯所に戻ってもやることがないので、お梅さんに笑顔で返事をする。


鍛冶屋巡りも斎藤さんがいないとできないし。


さっきの斎藤さんの言葉?


僕、返事してないから無視無視。


お梅さんと一緒に、また歩きだす。
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