琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!

「まあ、長く働くのは問題ないけど、どうせなら名前言って知ってもらえば良かったじゃない。もしかしたらこの国の王妃になれたかもしれないのよ?」

「それはないです。仮になれたとしても私に王妃としての仕事は出来ないし。なにより自由がないじゃないですか。それだけは勘弁です。貧乏でも自由の身でいる方が何倍も幸せです」

「王妃になったら毎日豪華な食事が食べられるのに?」

「そ・・・それは魅力的ですけど・・・。っていうか、まずあのイケメン王子が私を気に入るわけないでしょう!!夜会で声を掛けたのだって、きっと私ががめつく食べていたのを注意したかったんだろうし!」

そう。きっとそうなのです。

城主催の煌びやかで高貴な夜会に、卑しくも食事だけをしている人間がいたんですから!
その場には相応しくないと思いますよね。主催側からすれば。
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