琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
ランバートの城へ着いたのは結局とっくに太陽も落ち、三日月が照らす夜になってからでした。

ここからお兄様のいる街までは、更に馬車で2時間かかる場所にあるという事で、今日はこのお城に泊まらせて貰う事になりました。

着いて早々、アレン様と城の侍従達に温かく出迎えられ、続いて現国王夫婦に挨拶をしに国王の間へと足を運びました。
初めて見るランバート国王はとても優しそうな方で、王妃様もまた笑顔の似合うとても美しい方でした。



「この国は国王様に会う事が出来るのですね」

「私の国がおかしいんだ。私が国王になったらそのような変な決まり事を全て止めるつもりでいるけれどね」


挨拶を終え部屋に向かう途中で、リューイ様はそう、私に話してくれます。

リューイ様の心の中では既に国王になる覚悟があって、未来をしっかりと見ている。
そんな方を、こんな気持ちがふらふらな私が支えていけるのでしょうか?
こんな私に・・・。



・・・先の事を考えないって、思っていたのに。
やっぱり考えてしまう、自分の事。


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