琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
毎日、硬いパンに身のないスープ。ペラペラに薄い乾燥ハム。
食べられるだけマシってものですが、やっぱり口寂しいもの。

こんな時、父に爵位があるのは助かります。
だって夜会に参加できるんですもの。

今日は城主催の夜会。
私は張り切って参加しました。



夜会の料理って凄いんですよ!特に城主催の夜会は。

パンは焼きたてだし、新鮮な魚に、肉だって分厚い。
とびっきりに甘いスイーツに、採れたてのフルーツ。
ジュースもシャンパンもワインも飲み放題!

そんな食べ放題の夜会に出ないわけがないでしょう?
周りは出会いを求めて、こんな素晴らしい料理に見向きもしません。

だから選び放題、食べ放題、飲み放題!

そんな私に声を掛ける男性もいません。
もちろん私も声を掛ける事はしません。

全てはこの料理のため。
栄養補給のための夜会の参加ですから。



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