琥珀色の王太子様に愛されすぎて困ってます!
意味深な言葉を残し、クリネアは去っていった。
残されたリューイの表情は依然厳しいままだ。サイラスはその表情をじっと無言で見つめている。

「サイラス」
「はい」

「クリネアをフィオナに近づけさせるな。私と行動を共にしている時は問題ないが、私がいない時はサイラス、お前がなんとしてでもフィオナを守れ」

「かしこまりました」

そういうリューイはある場所へと歩いていく。
サイラスはその姿が見えなくなるまで、リューイを見ていた。

向かった先は国王の部屋。

その後姿を見るだけでもわかるほど、リューイは怒りで満ちていた。





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