目には目を、歯には歯を
同行
三人目の行方不明者が出た翌日、ジャックは、辞表を出しにガソリンスタンドに向かった。
荷物をまとめ、この国から出る予定だった。

店長に辞職を告げ、アルファやその他の同僚と挨拶を交わしていた時、彼らはやって来た。

「ジャック・ブラッドだな?」

制服を着た二人の警官。
ジャックに警察手帳を見せる。

ジャックは笑顔を見せ、首を傾げる。

「はい、そうですが…。何かご用でしょうか? 僕はこれから、この国を出るので飛行場に向かうところなのですが?」

「…三人の行方不明者の件について、訊きたいことがある。署までご同行願いたい。…これは任意ではなく、強制だ」

二人の警官のうち、若い方が、声を震わせながらそう言った。
よく見ると、身体も小刻みに震えている。

――恐いのか?

ジャックは警官のくせに怯えている彼を内心でバカにした。


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