目には目を、歯には歯を
呆然とするジャックに、優しくフェルナンデスがささやきかける。

「ここのシステムは万全ですから。……あなたがよからぬ事を考えても、阻止できますからね。完璧に」

――自殺はさせないってわけか。

「気が狂うことはありませんよ。その点もここのシステムはかなり優秀ですからね。大丈夫です。最後まで、正気は保っていられますとも」

――唯一の救いも絶たれるのか。

のろのろとジャックは立ち上がり、フェルナンデスとともに食堂に向かった。

――美味しい食事を取るために。





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