恋する時間を私に下さい
「……なんだよ…」

俺の視線に気づいて、レイがこっちを向いた。
退院してきたばかりのあの子と、ヨロシクやろうとしてたに違いねぇ。


「…別に…残念だったな……」

仮眠時間が決まってなけりゃ、アラシも呼びに行かなかっただろうが…。

ふふん…と笑って原稿の続きを描き始めた。
チッ…と小さく舌を打って、奴も机に向かう。



レイと俺の関係は、これからも、こんな調子で続いていくんだろう。



……俺が奴に…負けを認めない限り………。










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