超能力者も恋をする
先輩はあわあわと顔を青くして焦って謝ってきて、
「す、すまなかった!そんなに迷惑かけてたとは…。今度から飲み過ぎないように気をつけます。」
先輩は深々と頭を下げて謝ってきた。
その様子が昨夜、ありがとうと可愛らしく言った姿と重なって思わず笑いがこみ上げてきた。
「分かればよろしい、です。ふふっ。」
「えっ?何で笑ってるの?俺まだ何かしてたの?」
「いいえ〜何にもないですよ〜。
さぁて、今日の朝ごはんは何かな〜?」
すみれがダイニングテーブルに近づくと、先輩は座りやすいように椅子を引いてくれた。まるでレストランみたいだ。一応罪滅ぼしのつもりなんだろう。
朝食のメニューも、すみれの好きなパンケーキにふわふわのスクランブルエッグにカリカリのベーコンが2枚。
「ささっ、どうぞ食べて下さい。」
「いただきます。」
至れり尽くせりの朝食にすみれの気分は良くなった。たまにはこういうのもいいかもしれないと、柔らかなパンケーキを頬張りながらすみれは思った朝だった。