超能力者も恋をする
「おはようございます。」
「おはよう、間宮。」

朝からさわやかな笑顔を振りまいて挨拶する先輩に、胸がうるさい位ドキドキ言っている。

「ごめん、今日は時間無いから昨日の残りのカレーだから。」
「全然っ大丈夫です!先輩のカレーめちゃめちゃ美味しかったですもの。2日目のカレー楽しみです。」

いつもと変わらない朝である。
あれから数日、先輩を好きだとすみれは自覚したものの現状は何も変わらずそのままだ。

食卓にはカレー、レタスとプチトマトのサラダが用意されてあった。
「あ、スプーン出すの忘れた!」
「今出しますね。」
すみれが手を一振りすると、戸棚の引き出しが開いてスプーンが飛んで来た。
静かに2人の前に着地した。
「間宮、ありがとう。」
先輩がまた微笑んでくるから、すみれはまた赤くなってしまった。
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