メシトモ!
「いや、ごめん。随分、表情豊かに見ているから」

 ああ、考えていることがそのまま表情に出ていたんだ。そんなに変な顔でもしていたのかな。佐々木さんは楽しそうに来たばかりのフルーツビールを飲んでいた。

「うん。これ美味しいね。注文してよかった」
「お口に合ってなによりです」

 佐々木さんは残っていたポテトサラダを口に運んだ。

「あの聞いてもいいですか?」

 箸を置いた佐々木さんは「どうぞ」と言って、私の顔を見つめた。

「男性って、ポテトサラダとビールの食べ合わせを好まない人って多くありませんか? 私は美味しいと思うんですけど、なぜですかね?」

 佐々木さんはまた小刻みに震えだした。この質問はツボだったらしく、佐々木さんの震えは止まらなかった。

「ごめん、こんなに笑って。真面目な顔だったから、どんなことかと思えば、ビールとポテトサラダだったから」

 笑いが止まった佐々木さんはビールとポテトサラダを堂々と食べて「うん、美味しい」と言ってくれた。

「ですよね。美味しいですよね。私の父や男友だちがこれはないって、言い切っていて」

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