メシトモ!
③ やきとり・お好み焼き
「空いたお皿、お下げします」

 トレンチの上に、空になった食器類を重ねながらテーブルを回った。

 佐々木さんと食事の約束をしたのは先週だ。こうやって仕事をしていると、あっという間に、明日が食事の日になってしまった。

 食器を下げていると、少し離れた所で、小さな声で「あー」と言う声が聞こえた。

「杉山」

「はい」

「三番テーブルのお客様におしぼり持って行って。お子さんがジュースを零したみたいだから」と言った、近藤さんのトレンチには、私が回収した食器よりも多く載っている。腕力があるってうらやましいと思う。

「わかりました」

 食器を回収用の棚に置き、新しいトレンチの上におしぼり三本とペーパーナプキンを多めに載せて、三番テーブルへ向かった。

「お客様、よろしければこちらをお使い下さい」

「ありがとうございます」

 オレンジジュースはテーブルの上で収まっていて、お客様の服には掛かっていなかった。

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