あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
「それに萌香とこんなふうにゆったりと買い物が出来るなんてとても新鮮だ。」

屈託なく笑う郁也さんに私はどきりとした。

思わず郁也さんから目を逸らす。

「萌香?」

私の様子が変わった事に郁也さんは気が付いたみたい。

「さっ、調味料を見に行きましょう。」

赤くなった顔を見られないように、私は正面を向く。

「本当に楽しいな。」

郁也さんが笑うのに、私もつられて笑う。

「今日は生姜焼きにでもします。」

私がニッコリ笑うと、郁也さんも笑顔を見せた。

帰り道、二人とも両手に買い物袋を持ちマンションへ向かう。

「手が繋げないな。」

そう言いながらスーパーを出た郁也さん。

「じゃあ、早く帰りましょう。」

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