あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
「この週末はずっと萌香と居られるんだな。」

私が隣にいる郁也さんを見上げると、その頬にキスを落とす郁也さん。

「手がふさがっているというのは不便だな。」

そう言いながら私達はマンションへ入っていく。

そろそろ郁也さんの部屋にも慣れて来た三回目の訪問。

私はキッチンで買い物を受け取ると、まずは冷蔵庫の中を埋めていく。

自炊はしないはずなのに、何故かそろっている調理器具。

「もしかしてこれをそろえたのは…。」

元カノがここで料理をした事があるのかな。

フライパンや鍋などを洗うためにシンクに置いた私が聞こうとする。

「これは透が揃えた。でも結局使っていないがな。」

郁也さんが言うには、ラーメンや目玉焼きなどの料理くらいはするだろうと、念のために透さんが買い込んだようだ。

「あいつは自炊しているからな。でも結局は俺があいつの部屋に行って食べさせてもらっていた。でも最近は忙しくて時間も合わなくてな。」

確かに…。

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