あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
最後は郁也より
「…萌香?」

俺はシャワーを浴びると、髪の毛を拭きながらリビングへ戻って来た。

そこにはクッションを抱きしめて眠っている萌香の姿があった。

「かなり疲れたよな。」

俺はクスリと笑うと、萌香の横に座った。

俺の重みでソファが沈み、萌香はバランスを失って俺の方にもたれかかってくる。

俺の左肩に萌香の頭が寄りかかる。

それでも萌香は目を覚ます気配はない。

俺は腕を回し、萌香の肩を抱いた。

あの時と同じ寝顔。

「本当に俺のモノになってくれたんだな。」

あの初めてここへ連れて来た日を思い出す。

あれから俺も萌香もいろいろな事があったな。

俺はふぅと息をつく。

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