小さな恋の物語 *短編集*
「……辻井せん……せ…………?」



 後ろからか弱くてキレイな声がして振り向くと……。




「…………佐藤……」



 俺が会いたくて、愛おしいと思っている佐藤が立っていた。



 でも、どうしてここに……。




「佐藤、いったいどうした…………「先生は、私をからかってただけなんですね」」



 どうしたんだ?そう聞こうとしたら佐藤に遮られた。



 とても悲しそうな顔をしながら……。



 ってかさ。



「からかうって……。どういうことだ?」



 佐藤に対してからかってたことなんてないのに。
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