忘れもの。


「え!ちょ!?」


びっくりして振り返る。


「馬っ鹿暴れんじゃねぇよ落ちる!花火やんだろ!?」


「え、や、やんないよ」


「はぁ何だそれ!せっかくお前の分持ってきてやったのによ」


「…別に頼んでないでしょ。」



起こした体を、またごろんと寝転がせる。



トクン…
トクン…


冷たい台詞とは裏腹に、心臓は破裂しそうだった。


な、何でここにいんのよ!?
クラスの皆、私がスーッとここに来ても気付かなかったのに!


ていうか彼女いるじゃん。
本当意味分かんない!
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