天敵なキミに恋をした




最初から綺麗に音が出た俺は即トロンボーンに入った。




『優多くんの弟の奏多くん、才能あるわねぇ。』




先生が兄貴にそう言っているのを聞いたことがある。



俺はただ単純に嬉しかったし、兄貴も喜んでくれていた。





そして日が経つうちに、トロンボーンでも兄貴を俺は抜いていた。




『奏多くん、ファーストで優多くんセカンドね。』




兄貴や他の人を抜かしてファーストを取れるなんて嬉しかった。



『セカンドも大切だから、頑張るのよ。』



先生が兄貴に言っていた言葉だ。




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