今日も上からものを言う。
それは私のセリフだ。
どれだけヒドイ言葉を言われたことか。
なのに、自分のことは棚に上げて私だけ責められても困るよ。
「でも、もうちゃんと覚えたから。
永瀬律くんだったよね?
この前のことはお互い水に流そう」
これで万事解決!
私もちゃんと水に流してあげるから。
でも、彼、永瀬くんは不満だったようで私の頬を片手で潰す。
「何僕に対して意見を述べてるの?
他人に指図とかされたくないんだけど。
次またそんなこと言ったら……」
永瀬くんは私にゆっくりと顔を近づけてくる。