君は僕の〇〇
地獄の中に現れた光

主に捨てたれた猫は考える。君を笑顔にする方法を。


寒い路地裏。僕は静かに目を閉じた。このまま死ぬのだと思った。身体が宙に浮く感覚。目を開けると目の前には高校生くらいの女の子。僕を哀しそうな瞳で見つめる。
「こんなに汚れて…私の家に来る?」
君は僕のことを拾ってくれるの?捨てたりしない?痛いこともしない?こんな時、言葉が通じないと不便だ。
「捨てたりしないよ。大丈夫。私のところにおいで」
僕が黙っていると、そう言って優しく頭を撫でてくれた。君は優しい人なんだね。ならもう一度、もう一度だけ人間を信じてみるよ。

君に拾われて1ヶ月。僕はすっかり元気になった。全部君のおかげで。けど、最近気になることがあるんだ。それは、学校から帰ってきた時の君の表情。疲れとは別のどこか辛そうな表情をして帰ってくるんだ。僕を見るとすぐに笑顔になるけれど、それが尚更痛々しい。今日、その理由を探るべく学校までついて行った。理由はすぐにわかった。君は…虐められていた。教科書や内履きが捨ててあるだけじゃなく、精神的にも。だからあんな辛そうな表情をしていたのか。今すぐ傍に行きたいけど今は授業中。君に迷惑をかけるわけにはいかない。僕は先に家に戻って、帰ってきた君に言うんだ。おかえりって。この言葉は伝わらないだろうけど。言葉で伝わらない分、僕は行動に示すよ。ずっと君の傍にいるから。だからお願い。僕の前で無理しないで。

神様。いるならどうか、僕にあの子を護る力をください。





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