四色恋模様




「まぁ…でもやってもらわないとね?1番なんだから」



桃はニヤッと笑うと2番目以降の人を決め出した。



「なな、高校入って凄い足速くなったんだね!」


舞花がビックリした顔で私を見ている。



「本当あり得ない!何かの間違いだよ!私でたくないなぁ…」



プレッシャーには割と弱いほうだし…。


私は足が速いんじゃなくて、逃げ足が速いだけだからなぁ。




「でも頑張って!できるよ!ななだもん!」



ガッツポーズをして応援してくれる舞花にありがとう、と力なく言う。


流石に応援されてもこればっかりは…。



あぁ…泣きたい。






ズゥーーンと1人落ち込んでいるとあっという間に種目は決まっていった。



私はリレーと女子は全員参加する種目の2つ。




リレーは1番得点が多いのに、本当最悪。




種目が決まって席に戻り、あとは大人した。







「お昼だー!」




4時間目の授業が終わり、お昼の時間になった。

「それじゃ、行ってくるね」


「はーい、いってらっしゃーい」


私はお弁当を持って1人舞花達に手を振って教室を出た。



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