狐と嫁と溺愛と
体が全然なんともない。



「ねぇ、大河さん…」

「ん?」

「お腹切ったキズ…」

「ヤバいくらい回復が早くて、医者もビビってた」



ですよね⁉︎



だって痛くないし‼︎



「んなぁ⁉︎お腹がへこんでる‼︎」

「そりゃあ3人も出したからな」

「会いたい…」

「ん、そのうち誰かが連れてくるって。全員メロメロだ」

「そっか‼︎で、あたしはこれからどうなるのかな?」

「お前の願った通りになるよ」



妖にな…なりたい。



大河さんと同じ時間を共有したい。



「願え。俺が力を貸してやる」

「大河さんと同じになりたい…」

「わかった」



頭に手をかざした大河さんは、よくわからない言葉を唱えた。



何語…?



「願え…」



妖になりたい。



あたし、妖になる。



ブワッと体が光った。



大河さんの妖力に包まれてる…。



あったかくて…気持ちいい…。


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