近くて遠いふたりの距離
そんな感じで
必死に仕事を覚えていたある日
二人の女の子に出会った。
それが、原田りなと酒井ななえ。
「何歳なんですか???」
と、片方の子から
バイトが終わり事務所で着替えていたら
話しかけられた。
「16歳の高1です」
「私たちと同じじゃん!!!!!」
「ライン交換しようよ!!!!!!!」
二人ともはるかに私より見た目も
中身も大人っぽくて
ずっと年上だと思ってたから
本当にびっくりした。
「うん!!!!年上かと思った!笑」
とか本音を言っちゃったり。
「私らよくゆわれるんだよね〜」
二人は保育園から同じで
高校も同じ。
私の高校はほぼ女子校で
男子が学年に13人しかいないのに対し
二人は真逆で
女子が学年に10人しかいない環境で
勉強している。
またまたそれもおかしくって
すぐに二人とは打ち解けた。
その時もこれから恋に落ちる人は
同じ空間にいたのに
私は見向きもしていなかった。
まず、男子とろくに一年も
会話していなかったから
喋ることさえできなかった。
言えるのは
「お疲れ様です」
くらい。