陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。
まずは社長が挨拶をした。
「今日から私の息子がこの本社で営業部長として働く事になった。
入ってきなさい。」
そう社長が言うと扉が開いた。
皆は一斉に扉に注目していた。
そして扉から出てきたのは背が高くて、薄いブラウンの髪の色で、その顔は…ってえっ!?
私は顔を見て驚いた。
その顔は整っていて、皆が噂していた通りのイケメンだった。
だけど私は社長の息子を知っていた。
何故ならその人はヒロくんに振られたあの日に抱かれた人だったからだ…。
私は動揺を隠せなかった。
もう二度と会うこともないと思っていた人が、私の目の前に居る。
夢で会うだけだと思ってたけど、こうして私の目の前に立っているのは紛れもなくあの日に私が抱かれた男の人だった。
彼は自己紹介をしていたが、耳に入らずにいた。
自己紹介が終わると彼は私の方をチラリと見て目が合った。
そしてニヤリと微笑むと私から視線を外した。
私の心拍数は速くなり、まさか…私の事を覚えてるのかな?
だけどあの時だけだし忘れてるかもしれないし、私も気づかない振りをすればいいよね?
でも…社長の息子だなんてね。
もう二度と会うこともないと思っていた相手にこんな形で再会してしまった…。