陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。



「さて!後は具材が煮えるのを待つのみだし、部長との事を話してもらおうか?」


私は部長の事を亜沙美に話した。
部長とは実はヒロくんと別れた日に抱かれたイケメンの男だって事、そして部長が本社に来た日に再会した事、急に家に来てデートに誘われた事を話した。


「へぇー!世間は狭いよね?
やっぱり運命なんじゃないの?
それに部長は翼を落とすって本気なんでしょ?それに体の相性もよかった訳だし言う事ないじゃん!
部長も見た目は爽やかイケメンだけどガッツリ肉食系だよね?」


「まあ…確かに。だけど私には今は恋愛とか考えられないし好きになるのも怖いの。」


「確かに元カレにされた事は酷く心に傷を付けたけどさ、部長もわかってくれてるんでしょ?それに人を好きになるのは気づいたらなってるものだし翼は今のままで無理して好きになる必要は無いんじゃないかな?
部長は傷ついた翼を見てるからちゃんとわかってくれてるよ。」


「それでも私は好きになれるかもわかんないし…。」


「それは今思ってるだけで人の気持ちなんて変わるんだし好きになるとかならないとか考えずにデートを楽しんでたら何か変わってくるかもよ?」


「そうかな?」


「そうそう!あっ、もう鍋の具材が煮えてるんじゃない?
食べようよ!」


そう言って亜沙美は鍋の蓋を外してお皿に入れて食べだした。


デートしても私の気持ちは変わらないよきっと…。


缶ビールを飲み干した私も鍋の具材をお皿に入れて食べだした。


亜沙美は話を聞いて満足したのか、お酒のペースが上がり、飲むだけ飲んで寝ちゃったし。


絶対に部長との再開は運命だって亜沙美は言ってたけど、私だってまさか自分が働いている会社の上司として現れるなんて思ってなかったし、次期社長なんて全く思わなかったしね。
だけど恋に踏み込めないのはあの日にヒロくんに言われた言葉が蘇るからだ。
愛し合った後にあっさりと私を捨てたヒロくん。
結婚、相手の妊娠。
二度、裏切られた気分だった。
また捨てられるんじゃないかと思うと怖くて恋愛とか考えられないのは今もまだ変わらない。


私も眠くなりながらも片付けて、そのまま眠りに就いた。





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