彼女がいない。
> 何を作っているのだろうとまた覗き込むけど、やはり彼女の姿はない。

彼女の(五体満足の)姿はない。


> 上にかけるはずのケチャップが、何故か散乱してしまっている。

言わずもがな血。


> 途端に心臓がバクバクと急速に鳴り出し、息が乱れて焦点も合わなくなって身体中から汗が噴き出してきて頭の中で「まーくん、まーくん」と彼女の僕を呼ぶ声がフラッシュバックして僕はゆっくりと彼女の首に手を伸ばして――。

過去の記憶。


> ……あ。

すべてを思い出す。


> これから僕を形作る栄養として、肉として、血として生まれ変わり、彼女は僕の身体の中で永遠に生き、僕を支え続けるのだ。

だからこそ、カニバリズム=プロポーズ。


> ついでに何故か涙もとまらない。

 傍にいる(はずの)彼女に触れられなかったり、体温として感じられなくて心は悲しんでいる。


> 何はともあれ……彼女、美味しかったです。

食欲>恋愛の方程式を表しているつもり。“まーくん”は人間の3大欲求の1つである食欲に忠実だったということ。彼女を愛するが故に行ったカニバリズム(プロポーズ)は、食欲のこじつけでしかなかったということです。


……はい。

ではでは、最後までお読みくださり、本当にありがとうございました!

それでは、別の作品にて、またお会い致しましょう。

「彼女がいない。」
――15/07/13【完】
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