サヨナラの向こう側
秋の夕暮れ
恵未から千広のことを聞いてから。


私は、自分の気持ちをコントロールできなくなった。



皆川先生への想いは、まだ消えていないし。


慶は相変わらず、優しくしてくれるし。


恵未と千広は、うまくいっていると思っていたら、別れちゃったし。



ついこの前まで、夕方5時くらいは明るかったのに。


10月になったら、もう真っ暗だ。


木々の葉も色づきはじめて、風が冷たい日もある。


季節は移り変わっていっているのに。


私の気持ちは、どこかへ置いてきてしまったようだった。


高校へ行っても、バイトしてても、家でゴロゴロしてても。


ふと、先生の顔を思い浮かべてしまう。


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