サヨナラの向こう側
「先生を見るたびに、胸が苦しくて。


先生を見つけなければいいのに、無意識に探しちゃうんだ。


ほんと、もういい加減、忘れなきゃいけないって思ってるんだけどね。


でも、慶の言う通りだよ。


自分の気持ちに嘘ついてまで、無理にあきらめなくていいよね」



「そうだよ。


で、早く俺のところへ来いよな」



「慶に甘えるわけにはいかないよ」


それじゃ、あまりにも、軽すぎる気がして。


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