モンスターガール~彼女はいつもカメレオン~
こうちゃん

「嫌ならいいけど」



少し素っ気なく言うネコに私は慌てて言う。



「行く!!」


「狭いし、ちょっと煩いけど」



煩い……?


工事現場の近くとかなのかな?


ネコが歩き、私は遅れないように着いていく。


そしていつも使う電車に乗り、いつもより遠い駅で降りる。



「ネコの家って駅までどれくらい?」


「十五分くらい」


「へぇー」



この辺は人通りが少ないな。


十五分くらい歩くとネコが立ち止まって言った。



「ここだよ」


「うん」



目の前に建つネコの家は、ネコのイメージとは正反対の家だ。


お世辞にも綺麗とは言えない、小さな家。


家と家の間に無理矢理入り込んだような家だ。


ネコは普通に家の中に入り、私はその後を着いていく。



「ただいま」


「お邪魔します」



ネコはズタズタと入っていき、私は靴を揃えて急いでネコを追い掛ける。


すると小さな女の子が勢いよく走ってきた。



「おねぇちゃん、おかえり」


「うん。これ、妹のりりか」


「りりかちゃん?こんにちは」


「こんにちは」



ネコにそっくりで超可愛い。

< 60 / 70 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop