ゾンビバスター~4人の戦士たち~
皆がそれぞれくつろいでいる中、窓から入ってくる冷たい夜風が冬も近いことを告げていた。
肌寒さに、ひとみが半分窓を閉める。
「手の怪我もよくなったじゃない」
和己が槍の手入れをしているところを、明美が覗き込む。
「ああ」
長く細い槍を、布を使って慣れた手つきで磨いている。
手の平をどんなに動かそうが痛みはなかった。怪我はすっかり完治しているようだ。
これでいつゾンビが襲ってこようと、ひとみの援護の元、3人で力を合わせれば怖いものはない。
「それにしても最近、ゾンビのほうに動きがないな」
自分の布団の上に、ゴロリと自分の腕をまくらにした聖が横になる。
確かに、あの山道で襲われて以来、ゾンビがこの世に出現することなど嘘のように、ゾンビの姿が見られなくなった。
どこからもゾンビの目撃情報がなく、人々の生活も再び元に戻ろうとしていた。
まさか、このまま平和になるとも思えないが。
「毎日こんなんじゃ暇だし、体も鈍る」
明美がやれやれとため息をつく。
そこへパッと起き上がった聖が、にか~っと嬉しそうな笑顔を浮かべる。
「明美ー今度二人っきりでデートしようぜ!」
明美が側にあった枕を手に取ると、思いっきり聖に投げつけた。
「おぶっ…!」
顔面に命中した枕に、聖が苦しげな声を出しながら顔を押さえて痛そうにプルプル震えている。
「あっ枕の形が崩れちゃった」
ひとみが、あーあ、と苦笑いを浮かべた。
「そっちの心配かい!」
鼻を押さえた聖が、ひとみのボケに突っ込みを入れる。
「嵐の前の静けさ、か……」
槍の手入れを続けていた和己が、明美たちのやり取りなど問題外だとでも言うようにつぶやく。
そんな折、
ガシャン―!!
どこからか窓ガラスが割れる音がした。
4人がいっせいに顔を上げる。
肌寒さに、ひとみが半分窓を閉める。
「手の怪我もよくなったじゃない」
和己が槍の手入れをしているところを、明美が覗き込む。
「ああ」
長く細い槍を、布を使って慣れた手つきで磨いている。
手の平をどんなに動かそうが痛みはなかった。怪我はすっかり完治しているようだ。
これでいつゾンビが襲ってこようと、ひとみの援護の元、3人で力を合わせれば怖いものはない。
「それにしても最近、ゾンビのほうに動きがないな」
自分の布団の上に、ゴロリと自分の腕をまくらにした聖が横になる。
確かに、あの山道で襲われて以来、ゾンビがこの世に出現することなど嘘のように、ゾンビの姿が見られなくなった。
どこからもゾンビの目撃情報がなく、人々の生活も再び元に戻ろうとしていた。
まさか、このまま平和になるとも思えないが。
「毎日こんなんじゃ暇だし、体も鈍る」
明美がやれやれとため息をつく。
そこへパッと起き上がった聖が、にか~っと嬉しそうな笑顔を浮かべる。
「明美ー今度二人っきりでデートしようぜ!」
明美が側にあった枕を手に取ると、思いっきり聖に投げつけた。
「おぶっ…!」
顔面に命中した枕に、聖が苦しげな声を出しながら顔を押さえて痛そうにプルプル震えている。
「あっ枕の形が崩れちゃった」
ひとみが、あーあ、と苦笑いを浮かべた。
「そっちの心配かい!」
鼻を押さえた聖が、ひとみのボケに突っ込みを入れる。
「嵐の前の静けさ、か……」
槍の手入れを続けていた和己が、明美たちのやり取りなど問題外だとでも言うようにつぶやく。
そんな折、
ガシャン―!!
どこからか窓ガラスが割れる音がした。
4人がいっせいに顔を上げる。