イジワル上司と秘密恋愛
「志乃ちゃん、大丈夫? 探したんだよ」
「やっぱり具合悪いのね、フラフラしてるじゃない。今日は早退したら?」
フロアに戻ると野崎さんはじめチームの人が駆け寄って心配してくれて、申し訳なく思う。たかが自分の感情で他の人に心配掛けたり仕事に支障を出すわけにはいかない。
けれど、泣き過ぎたせいなのか、心と身体は思ってる以上に繋がっているのか。足元がふらついて、なんだか軽い貧血をおこしてる感じがする。
「すみません、ご心配掛けて。もう大丈夫です。ごめんなさい」
それでも無理をして席に着き、パソコンを開こうとしたら。
「春澤。具合が悪いなら無理せず帰っていいぞ。お前のことだからチームに迷惑掛けると思って遠慮してるんだろうけど、悪化させて連日欠勤になった方がよっぽどみんな困るだろ」
そんな言葉を口にしながら、綾部さんが自分のデスクからこちらへ向かってくるのが見えた。