レンズ越しの彼
嵐の車まで
たどり着くと、


嵐は「どうぞ」と、
助手席のドアを
開けてくれる。


その仕草に
いちいちときめいてしまう私は
本当に重症だと思う。



「ありがとう」


だけど私は
何でもないように装う。


車に乗ると、
嵐は「外寒かったでしょ」と
ブランケットと
ホットミルクティーを渡してくれる。
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