制服汚しちゃいました
ところが、トンっと背中に壁がぶつかり、逃げ場がなくなった。
仲﨑くんは、チョークで汚れた制服を脱いだ。
……やられる!
そう思って目をぎゅっとつぶるが、痛みは一切なかった。
かわりに、なにか暖かいものが頭にかぶせられた。
目をあけてみると、それは仲﨑くんの制服だった。
「……へ?」
驚きで、変な声が出てしまう。
「気が変わったって言ったはずだ。
それ、クリーニングに出しとけ。」
「……あ、はい。」
「それとお前ら。」
「は、はい!」
仲﨑くんの視線が、あたしからファンの子たちにうつる。