意地悪なオジサマに、拾われちゃいました。
「え?」



もう少しで家だというところで、
電信柱に寄っかかって眠る
女性が目に入った。


正直面倒だなと思ったが、
ほおって置くわけにもいかず、
声をかける。



「あの、大丈夫ですか?」



「ん…」



「うわ、酒くさ」



どれだけ飲んだのか、
彼女からアルコールのにおいが
漂ってくる。


酔っぱらいか…。



「起きてください。
こんなところで寝てちゃ
危ないですし、

それに雨も降ってきたので、
風邪引きますよ」
< 31 / 82 >

この作品をシェア

pagetop